一般的なフローリングの説明

フローリングとは、木質系の材料を使って施工しやすく仕上げた床材のことです。

自然素材ならではの風合いが魅力な「無垢フローリング」と、多機能でバリエーションが豊富な「複合フローリング」があり、それぞれメリット・デメリットがあるため目的に応じて使い分けることが大切になります。戸建て用やマンション用、床暖房用、防音用、水まわり用、リフォームに適するものなど様々なタイプがある「複合フローリング」は、一般的に使われているフローリングといえます。

木の素材の種類(チーク、ウォールナット、ブラックチェリー、カエデ、メープル、ナラ)

チークTeak

世界の三大銘木の一つとされる高級木材です。木目が非常に美しく独特の光沢で、使い込むほどに色の深さやツヤが増していきます。この深みのある高級感は人気高い理由のひとつです。肌触りが滑らかで、耐久性・耐水性に優れ、キズや害虫などにも強く、反りや縮みなどの狂いが少ないのも特徴です。エレガントや格調高いお部屋作りにおすすめです。

2Pタイプ
2Pタイプのチーク

ウォールナットWalnut

濃い深みのある色味から、重厚さと気品ある仕上がりになります。使い込むうちにだんだんと明るい赤茶色に変化していくため、経年の変化も楽しめる魅力的な素材です。また、加工による狂いも少なく、精密さが求められる家づくりや楽器向きの木材です。

2Pタイプ
2Pタイプのウォールナット

ブラックチェリーBlack Cherry

時を重ねるとだんだんと増していく赤みが特徴的な木材です。キメが細かいため肌触りも良く、高級感のあるお部屋に仕上がります。

2Pタイプ
2Pタイプのブラックチェリー

カエデMaple

色白で硬く、耐摩耗性に優れ、様々な斑模様が特徴的な木材です。使い込むことで、若干ブラウン色に変化していきます。

2Pタイプ
2Pタイプのカエデ

メープルMaple

明るい乳白色で清潔感あふれる風合いの木材です。明るい雰囲気を演出でき、繊細でキメが細かいため、上品な仕上がりになります。また、摩擦や衝撃にも強く、傷がつきにくいのも特徴です。

ハードメープル3Pタイプ
3Pタイプのハードメープル

ナラOak

重厚感があり、傷がつきにくく、耐久性や耐水性に優れているため、フローリングを代表する木材です。あら目の木目が特徴的で、肌色の色合いは年月とともにやわらかい黄金色へと変化し、時が経つほど味が出てくる素材です。

2Pタイプ
2Pタイプのナラ

木の特徴

板目(イタメ)

木目が平行なものではなく、山形や波のようになだらかなうねりのある木目模様。

板目(イタメ)

柾目(マサメ)

まっすぐな縦縞の平行模様の木目。

柾目(マサメ)

節(フシ)

円形もしくは楕円形などの形で、サイズは大小さまざまあり。枝の元の部分が幹の中に包みこまれてできたもの。

節(フシ)

入り皮(イリカワ)

傷ついた部分の樹皮が生長過程で、皮ごと幹に巻き込まれてしまったもの。

入り皮(イリカワ)

照り(テリ)

独特な艶を持った木肌の光沢。光を受けた細胞内部からの光反射や散乱によって起こる現象。

照り(テリ)

バーズアイ

小島の目のような小さな円形の斑点が板一面に散らばっている木目が特徴。過去より貴重な模様として重宝されている。

バーズアイ

縮み杢(チヂミモク)

木の繊維方向に対し直行するように出るシワが寄ったようにも見える波模様。貴重な模様としてバイオリンなど弦楽器に使われる。

縮み杢(チヂミモク)

虎斑(トラフ)

トラの毛皮のような美しい縞模様。近くで見ると光の加減により銀色に見えることから、「シルバーグレイン(銀杢)」とも呼ばれることもある。

虎斑(トラフ)

源平(ゲンペイ)

丸太の赤っぽい部分を中心部を芯材(赤身)といい、外側の皮に近い部分を辺材(白太)という。芯材(赤身)は色が濃く、辺材(白太)は色が薄い。この2つの部分が混在している板を源平という。

源平(ゲンペイ)

シュガーポット

樹液成分(糖分)が、筋状や点状に色変わりした木目模様。

シュガーポット

ガムポケット

成長過程で細胞の隙間に樹脂が溜まり、黒い斑点や筋状に変色が見られる木目模様。

ガムポケット

無垢フローリングと複合フローリングの違い(メリット・デメリット)

無垢フローリングのメリット・デメリット

  • メリットgood point
  • 全てが天然木ならではの木目や見た目の風合い、肌触りが良い
  • 天然素材のため、調湿作用がある
  • 傷がついた場合、表面を削り修復が可能
  • 経年と共に色に落ち着きが増す変化を楽しめる
  • デメリットbad point
  • 天然木のため、反りや伸縮がある
  • 耐水性に欠ける
  • メンテナンスが定期的に必要
  • 床暖房に対応していない種類が多い
  • 複合フローリングよりも価格が高い

複合フローリングのメリット・デメリット

  • メリットgood point
  • 無垢フローリングよりも価格が安い
  • 安価なものから機能に優れた高価なものまで、幅広い価格の中から選ぶことができる
  • 品質や仕上がりが均一で、施工性に優れている
  • 表面が加工されているので、傷がつきにくく、掃除やお手入れが簡単
  • 温度や湿度の変化に強く、反りや伸縮が少ないため、時間が経っても床に隙間ができにくい
  • デメリットbad point
  • 天然素材ではないため、無垢フローリングと比較すると少し安っぽく感じる
  • 深く傷つけると、中の合板が見えてしまう可能性がある